2審も有罪植草被告「無実証明へ闘う」
電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた元早大大学院教授植草一秀被告(47)の控訴審判決で、東京高裁は16日、懲役4月(求刑懲役6月)とした1審実刑判決を支持、被告の控訴を棄却した。全面無罪を主張した被告は大ピンチになった格好。しかし判決後、自身を「無辜(むこ)の人間」と表現し「裁判に対し大きな力が加えられている」「闘い抜いて参る覚悟」と強気の声明を発表。即日上告した。
ダークグレーのスーツで入廷した植草被告は、緊張した面持ちで証言台の前に立った。田中康郎裁判長が「控訴を、棄却する」告げると、ぼうぜんとした様子で裁判長を見つめた。裁判長が判決理由を説明している約30分の間、ほぼ無表情で正面を見続けた。閉廷後には、傍聴席を何度か見つつ、こわばった表情で弁護人席に歩み寄った。しかし、しばらく言葉はなかった。
裁判長は「被害者や目撃者の供述の信用性は高く、誤認という主張は採用できない」などと述べた。弁護側の「被害者や目撃者は被告を犯人と見間違えた。真犯人はほかにいる」という主張をしりぞけ、昨年10月の1審判決を支持した。
逆転無罪を勝ち取るには、残すところ最高裁だけとなった被告側はピンチ。しかし、弁護団5人は判決直後に会見を開き、被告の声明文を発表した。被告はその中で「無実」「無実の人」を意味する「無辜」という言葉を使い「判決は不当であり、強い憤りを感じます。無辜の人間に罪を着せることは許されることではありません。直ちに上告し、無実の真相を明らかにするために、闘い抜いて参る覚悟です」と強気の姿勢をみせた。
さらに「私の裁判、報道に対して、大きな力が加えられていると考えざるをえません」「いかなる困難を伴うにせよ、無実の罪を認めることはできない。私はどのような迫害を受けようとも、無実の真相を明らかにするために闘い抜いて参ります」とも述べた。被告側は即日上告した。
弁護人は会見で、「大きな力」について「今まで経済学者として述べたことに対する『圧力』ではないか、と(被告が)感じているということ」と説明した。
植草被告はこの日、自ら車を運転して高裁入り。最近、都内のマンションから引っ越し、投資コンサルティング会社を経営する一方、著述活動もしている。
判決によると、植草被告は06年9月13日夜、京浜急行車内で、女子高生のスカートに手を入れ下半身を触った。被告は04年4月に女子高生のスカート内を手鏡でのぞこうとしたなど計2回、迷惑防止条例違反の罪で罰金刑を受けている。
[2008年4月17日7時32分 紙面から]
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