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えっ!男が妊娠、妻の代わりに出産!?

 【ニューヨーク29日=鹿目直子通信員】性別適合手術を経て女性から男性になったオレゴン州のトーマス・ビーティー氏(34)が妊娠し、7月に女児を出産するとして、海外メディアが騒然としている。ビーティー氏はゲイ雑誌「アドボケイト」に上半身ヌードの妊娠写真を発表。米人気トーク番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」の収録も終え「私だって人間だから、子を持つ権利がある」と語ったという。

 あごひげを蓄えた顔。平らな胸。その下にふくらんだおなか。アドボケイト誌に掲載されたビーティー氏の半裸ヌードは、先週撮影された妊娠約6カ月時の写真で、出産予定日は7月3日だという。同氏は「赤ちゃんは合併症もなく、健康だ。私たち夫婦は楽しみに出産日を待っている」と同誌で明かした。ニュースを受け、30日付の英サンデーエクスプレス紙は「英国でも9年前に男性が出産していた」と報道。イスラム系メディアなども電子版で取り上げるなど、世界のメディアが取り上げ、議論もわき起こっている。

 アドボケイト誌によると、ビーティー氏はハワイ出身。出生時はトレーシー・ラゴンディノという女性だった。現在の妻ナンシー・ロバーツ氏と交際を始めたのが約10年前。乳房は手術で除去し、男性ホルモン注射などを受け、「法的にも男性になり、結婚も公式に認められた夫婦」(ビーティー氏)となり、同性愛者の人権運動に参加していた。子どもは作りたかったが、妻のナンシー氏は約20年前に重い子宮内膜症で子宮を摘出しており、妊娠は夢でしかなかったという。

 しかし、2年前のオレゴン州移住を機会に、子宮と卵巣を残していたビーティー氏が「自分が私たち夫婦の代理母になればいい」と、妊娠を決心。2カ月に1度の男性ホルモン注射をやめたところ、4カ月で8年ぶりの生理が始まり、精子バンクの精子で人工授精を行ったという。1回目は3つ子を子宮外妊娠で流産してしまったとも告白。今回が2度目の妊娠だといい「私がお父さんで妻がお母さん。娘と3人で家族になるんだ」と話している。

 夫妻の「挑戦」は風当たりも強い。家族も友人も非協力的で、今回の妊娠までに治療を依頼し断られるなど関係した医師は9人に上る。宗教上の理由などから、夫妻に反発する声も届いているといい、夫妻は現在自宅を離れ、故郷のハワイに滞在中という。一方、近隣住民の一部からは「数日前にビーティー氏を見たが、おなかは大きくなかった。ヤラセではないか」などの声も挙がっている。

 [2008年3月31日9時14分 紙面から]


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