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インドの同時テロで日本人含む107人死亡

 インドの経済中枢都市、ムンバイで26日夜(日本時間同日深夜)、市内10カ所が襲われる同時テロが起きた。駅や高級ホテルなどがイスラム過激派とみられる武装グループに襲撃された。出張で現地を訪れていた三井丸紅液化ガス関東支社課長、津田尚志さん(38)が銃弾を浴びて死亡するなど、日本人2人が死傷。外国人6人を含む107人が死亡し、負傷者は315人に上った。犯行グループは外国人客らを人質に取り、ホテルに立てこもっている。

 地元警察によると26日午後10時半(日本時間27日午前2時)ごろ、世界遺産にも登録されている国鉄チャトラパティ・シバジ駅で、長距離列車に乗ろうとした利用客に武装グループがいきなり銃を乱射した。ライフル銃を持つ若い男は黒のTシャツ姿で、顔色を変えずに手りゅう弾を投げた。10人が死亡した。

 市内最高級のタージマハルホテルには、ヒンディー語かウルドゥー語をしゃべる一団が「米国、英国のパスポートを持っているのは誰だ」と叫んだ。出身国を問われた客が「イタリア」と返すと「よし」と言って手を出さなかった。英国人か米国人を狙っていたものと思われる。身を固くしてレストランに隠れた英国人男性は「国を言ったら私は殺されただろう」と震えていた。同ホテルでは火災も同時に発生し、発砲で3人が死亡。午後3時(日本時間同6時半)すぎ、2回の大きな爆発音と断続的な銃声がしばらく続いた。

 津田さんが襲われたトライデントヒルトンホテルには男2人がライフルを持って乱入。乱射された銃弾で津田さんは命を落とした。

 犯行グループらはこの日午後(日本時間同夜)も人質を盾に立てこもった。爆発や銃声がなりやまない。占拠されたトライデントホテルにいた200人前後が外に出られなくなった。テラスには自動小銃を肩からぶら下げた若者が複数うろついていた。市内10カ所が同時に襲われた26日夜から、厳戒態勢が続いた。

 27日午後7時半(日本時間同11時)、トライデントホテルに近いオベロイホテルも爆発とともに火柱があがった。渋滞で活気あふれる街が廃虚と化した。動かなくなった人が路上にあふれた。インド人のベテラン女性ガイド(70)も「友人の家族もみんな死んだ。街自体が死んでしまった」とぼうぜんと立ちつくした。

 犯行グループは「デカン・ムジャヒディン」を名乗り、インド政府に「イスラム教徒が不当に扱われている」との声明を送りつけていた。地元テレビによると犯行グループは計26人。当局は9人を拘束し、4人を殺害した。

 外務省は現地在住の日本人268人の無事を確認。現地出張が把握された30人も津田さんをのぞく29人の生存が確認された。

 ムンバイ南部の病院には負傷者が次々と運ばれ、60人以上の遺体が床に並んでいた。死者107人。300人を超えた負傷者は増え続けている。

 [2008年11月28日8時46分 紙面から]


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