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渋谷で5候補街頭演説、国民はもう無関心

 自民党総裁選で候補者5人が11日、東京・渋谷のハチ公前で約5000人の聴衆の前で初めてそろって街頭演説を行った。4度目の総裁選で慣れた麻生太郎幹事長(67)がリーダーとなって候補者をまとめたが、聴衆の反応はイマイチ。「どうせアソーでしょ」「オレたち投票できないじゃん」とシラけた空気が漂った。意外にも前座の応援演説で登場した丸山和也参院議員(62)の熱弁がもっとも盛り上がった。

 曇り空の渋谷駅前に約5000人が集まった。「アソー来るんだってよ」と女子高生2人組が立ち止まることなくセンター街に消えた。候補者5人が街宣車に登壇するとまばらな拍手が起きた。バラバラに並んでいた候補者を麻生氏が「垂れ幕の順番に並ぶんだよ」と街宣車に張り付けた名前と同じ立ち位置に誘導。4度目の総裁選ということもあり、麻生氏がリーダーシップを発揮した。

 トップバッターの石原伸晃元政調会長(51)が「まず、みなさんに謝らなければいけない」と切り出し、福田康夫首相(72)の突然の辞任会見を陳謝した。しかし、会場は無反応。「今ごろなんだよ」と年配の男性が足早に立ち去った。

 盛り上がりもなく小池百合子元防衛相(56)にバトンタッチ。昨年9月16日、同じ渋谷で、福田氏と麻生氏の一騎打ちの総裁選の街頭演説があった。「思い出しました。そのときの司会が私だったんでぇ~す」。それでも歓声もなく、張り切ってしゃべる小池氏の「チェンジなんです」がビル街にこだました。

 演歌歌手のように派手な手振りで後方にも笑顔を振りまいたのは麻生氏だった。「多彩と思いませんか? ご年配の方、若い方、女性の方、そして防衛オタク、漫画オタク…いろいろ取りそろえております」と候補者各人を紹介したが、期待した反応は返ってこない。

 渋谷区の男性会社員(44)は「どうせ麻生に決まっているんだから、早く投票して衆院選をやってほしい。総裁選なんて時間と金のムダですね」とボソリ。総裁選告示日に、早くも議員票数で麻生氏過半数超えが報じられるなど、かつての総裁選の盛り上がりは感じられない。

 この日最も盛り上がったのは5人の演説直前に行われた応援演説。与謝野馨経済財政担当相(70)の応援に、告示前日9日に推薦人となった丸山和也参院議員が「与謝野はがんを克服して立ちなおった。地味ですよ、でも、日本のために命をささげるという悲痛な叫びを聞いてください」と大絶叫すると、図らずも「ワーッ」という歓声が。「やべぇ、生丸山、見ちゃった。丸山さんがソーリになりゃいいのに」と言う大学生の声がシラけた総裁選を象徴していた。

 [2008年9月12日7時53分 紙面から]


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