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小沢氏、自民から“1本”谷擁立

 谷亮子はこれまで、国政選挙のたびに名前が取りざたされてきた数少ない「超目玉候補」だった。特に00年シドニー五輪で金メダルを獲得した翌年の01年、自民党大会に来賓ゲストで呼ばれるなど同党からの立候補が有力視されていた。しかし、政界挑戦へのスタート地点に選んだのは、民主党。“旬”の著名スポーツ選手擁立というかつての自民党の「お家芸」が、民主党に奪われた形になった。

 関係者によると、小沢一郎幹事長サイドは今年に入り谷側へ打診を始めた。谷は3月1日、当時所属していたトヨタ自動車で起きた米国でのリコール問題をめぐり、政府の支援要請で国会内の幹事長室に小沢氏を訪問した。「参院選の出馬要請か」と憶測を呼んだこの会談は表向き「支援の直談判」とされたが、当時すでに擁立への動きは始まっていた。水面下の小沢戦略はズバリ的中した。

 自民党関係者の1人は「谷さんは知名度が高い上に現役選手だけに、民主党から立候補と聞いて正直びっくりした」と驚きを隠さない。同党も堀内恒夫氏(前巨人監督)らの公認を決め、現在も目玉擁立に向けて複数の著名人と交渉中だが、野党転落で支持団体離れも起きる中、「現役度」で谷に勝てる候補を擁立できるかどうかは不透明だ。

 民主党は今回、著名人擁立にことのほか熱心。その戦略を担う小沢氏は、谷の知名度を集票アップに結びつけたい考えだ。しかし、柔道選手として数々の偉業を達成した谷も、政治家としての可能性は未知数。参院選は全国を遊説で駆け回るが、永田町では「政治家としてやりたいことを主張しないと、客寄せパンダになってしまう」と、早くも懸念の声が出ている。

 [2010年5月11日9時25分 紙面から]


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