東京都の小池百合子知事が21日、都庁で定例会見を行い、2020年東京五輪のボート、カヌー・スプリントやバレーボール、水泳会場の見直し問題で今月中に都としてまとめる調査報告について、「第2候補」も付帯する可能性を示唆した。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長に月内に調査報告を提示する約束をしており「できるだけ早く判断したい」とした上で、「決め打ちにならないようにしたい」と話した。「第2候補の記述もするのか」と問われ「東京都がこうと言っても、これは無理というケースが出て来るかもしれない。(バッハ氏らと)同じボートに乗っているわけですから潮の流れは一緒に判断していきたい」と、報告書に幅を持たせる可能性に言及した。

 IOCが東京・海の森水上競技場でのボート、カヌー開催の意向が強いことを問われると「『長沼』が出てから『復興五輪』の原点に戻り、思い出された。非常に大きな役割で既に果たされている部分もある」と、これまでの論調から後退。来月2日にはバッハ氏が野球・ソフトボールの予選開催を言及した福島県を視察することも発表した。【中山知子、三須一紀】