最先端の電動レーシングカーが、東京・丸の内を疾走した。23日に行われたイベントに、化石燃料を使用しない電気自動車フォーミュラカー「フォーミュラE」のデモンストレーション走行が行われた。

 コースは直線約250メートルの公道。現役ドライバーのルーカス・ディ・グラッシがファンに手を振りながら走った。フォーミュラEは14年に開幕。現在は世界10カ所で開催されている。様子を見守った都内に住む30代の男性は「フォーミュラEはテレビで見ていた。音がガソリンエンジンのものと違う」と話していた。

 電気自動車の開発は欧米を中心に進んでおり、ドイツでは10月、30年までに発火燃焼エンジン(ディーゼル・ガソリン自動車)の発売を禁止する法案が採択されたばかり。イベントに参加した元F1ドライバーの片山右京氏は「今の電気自動車は本当に速い。モーター音に関しては、ジェット機のような感じで、近未来の音がする」と説明した。また、自動運転化と高齢ドライバーの問題にも触れ「電気自動車は、全自動化にも近い。BMWもフォードも完全自動化を進めている。お年寄りの方で運転が不安な方に利用してもらいたい」と呼び掛けていた。