62歳差の真剣勝負が実現する。10月1日付で史上最年少の将棋プロ棋士となった藤井聡太4段(14)が、デビュー戦で現役最年長の加藤一二三9段(76)と対決することが、2日までに決定した。対局は竜王戦の予選で、24日に渋谷区の将棋会館で行われる。

 加藤9段は、藤井4段が14歳2カ月でプロになるまで、14歳7カ月の最年少記録を保持。「将棋界にとって明るいニュースだが、勝負となれば先輩も後輩もない」と、全力で戦う構えだ。「これだけ年齢が離れていても真剣勝負ができるのは将棋ぐらい」と、記録に残る公式戦としては、最も年齢差のある対局を心待ちにしている。藤井4段について「羽生(善治)さんに似ている。天才であり、研究もできる秀才。藤井4段は基礎がしっかりしていて、安定した成長が見込める」と高く評価。タイトルも「本人が取ると言っていました」と明かした。

 同じく中学生プロ棋士となった谷川浩司9段(54)とは、非公式ながらデビュー戦の相手を務め、勝利した過去もある。「今回は格の高い竜王戦。ベストを尽くします」。62歳上の大ベテランに、中学生プロ棋士がどう挑むのか注目だ。