東京都の小池百合子知事(64)は8日、2020年東京五輪のバレーボール会場見直し問題で、自身の決断表明より先に「横浜アリーナ断念」の報道が出ていることに不快感をあらわにした。議会後に取材に応じ、帰り際「横浜断念との報道もあるが」との質問に「情報操作ね」と捨てぜりふを残し、立ち去った。

 先月29日の4者協議ではバレーボール会場のみ、結論を先送りにしたが、それ以前から横浜アリーナ周辺には警備や観客動線、放送のための周辺用地が足りないと指摘され、有明新設案が有力視されていた。

 また、バレーボール会場の結論を出すため、今月21日を軸に国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委員会、東京都、政府の4者協議開催が調整されている件について聞かれると「今、それぞれ精査しています」と語った。来週16日の定例会見で先に表明するとの見方も出ている。

 有明アリーナ案について都は大会後、民間企業に運営権を売却する「コンセッション方式」を検討中。また、整備費404億円を内外装に安価な素材を使うことで339億円にまで圧縮できるとしている。