第156回直木賞の選考会が19日、東京都内で開かれ、直木賞に恩田陸さん(52)の「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)が輝いた。

 05年に「夜のピクニック」で本屋大賞を受賞している恩田さんは、本屋大賞から直木賞という逆コースをたどった初の作家となった。デビュー25年、実に6回目のノミネートで直木賞を受賞した。「蜜蜂と遠雷」はピアノコンクールを題材にした青春群像劇。「演奏シーンのバリエーションがつらかったですが、勉強になった。書きながら成長したという思いがあったので、この小説で直木賞を取れて良かった」とホッとしたように話した。