新潟県糸魚川市中心部の大火から22日で1カ月。地元の飲食店が、復興に向けて立ち上がった。「第16回糸魚川荒波あんこう祭り」が同日、火災現場に近いJR糸魚川駅前で行われ、市内の5店舗があんこう汁約1500杯(1杯500円)を提供。被災後初のイベントに訪れた人々を楽しませた。

 祭りの準備に尽力した糸魚川市観光協会の大久保峰生・事務局次長(60)は、自宅が大火で全焼。市内で仮住まいをしている。「家にいると、寂しくなったり、やる気が出ないことがある」。街全体の復興計画が示されず、不安を感じるという。昨年までのあんこう祭りは、1つの大鍋で約1000杯を提供していたが、今年は店舗別の創作メニューを初採用。復興への意気込みを示した。