東京都の小池百合子知事の政治塾を運営する政治団体「都民ファーストの会」は23日、今夏の都議選で、都議3人と、自民党を除名された区議1人の計4人を、第1次公認候補として発表した。現職都議の公認で、「都民-」は、いわゆる地域政党に衣替え。事実上の「小池新党」の立場となり、第1歩を踏み出した。

 1次公認は、いずれも当選1回の上田令子(江戸川区)両角穣(八王子市)音喜多駿(北区)の各都議と、「7人のサムライ」の1人、本橋弘隆・豊島区議。今後も、別のサムライ区議や選抜された政治塾生を順次、公認していく方針だ。

 4人は都庁で会見。都議会の新会派「都民ファーストの会 東京都議団」の幹事長に就任した音喜多氏は「都議選では、改革勢力で過半数を目指す」と述べ、自民が最大会派を握る都議会の勢力再編を目指す構えだ。自身は自民党の高木啓幹事長と同じ選挙区で、「北区は(小池系VS自民の)象徴的な選挙区になるのではないか」と述べた。

 今も自民党員の小池氏は役職に就かず、代表には特別秘書が就任したが、音喜多氏は「都民の要望が大きくなれば(小池氏が代表就任を)検討する可能性もある」。小池氏はこの日「都議会にまず(会派という)1つ本拠地ができるのは大変頼もしい」と、歓迎の意を示した。【中山知子】