今秋に予定される堺市長選をめぐり、元読売テレビアナウンサーの清水健氏(40)擁立を検討している「日本維新の会(大阪維新の会)」の馬場伸幸幹事長(52)は25日、大阪市内で、常任役員会に出席後、取材に応じ、堺市長選候補の擁立リストに、清水氏を入れることについて「ゼロではない」と語った。

 松井一郎代表(54)と協議を進める馬場幹事長は「3月から4月にかけて、候補を決める。わが党の中にも優秀な人材はいる。そういうメンバーを中心に擁立を打診するリストを作成して、松井代表と詳細を詰めたい」とし、そのリストに清水氏を入れる可能性について「ゼロではないでしょうね」と話した。

 清水氏をめぐっては今月23日、維新が擁立に動いていることが発覚し、維新側は現段階でのオファーは否定。清水氏もこの日午前、奈良県で講演後、取材に対し「(維新からの話は)まったく無いです。何もないです。こういう情報が出て、混乱しているというか、迷惑をしています」と言い、出馬の意向そのものについて無所属であっても「ないです」と明言した。

 その流れを踏まえた上でも、馬場幹事長は、清水氏のリスト入りを外さない姿勢を見せた。

 というのも、維新と堺市長選には因縁がある。13年の前回堺市長選でも清水氏に出馬要請したが断られ、別の候補を擁立したが敗北した経緯がある。

 堺市が地元の馬場幹事長にとって「4年前の話もありますしね、個人的には、(清水氏に)知名度的にも期待はしたいですけど、まあそれは、こっちの一方的な話ですからね」と本音ものぞかせた。

 ただ、読売テレビを退社後、愛妻を29歳の若さで乳がんのため亡くしたつらい経験をもとに、講演活動に精力を注ぐ清水氏に配慮。「熱心に講演活動をされているようですから、講演活動に影響がないようにきちんと配慮するべきやと思います。なかなか、厳しいでしょうからね」とも話していた。

 一方で、懸念の堺市長選だけに、橋下徹前大阪市長(47)をリスト入りさせるか否かには「勝手に入れたら、怒られるでしょう!」と笑いながら否定した。