学校法人「森友学園」は10日、大阪府豊中市に4月開校を目指していた小学校の設置認可申請を取り下げた。これを受け、この日夕、籠池(かごいけ)泰典理事長は、運営する大阪市淀川区の幼稚園の教室で会見し「苦渋の決断」「断腸の思い」と語り、退任の意向も表明。数々の疑惑については説明を避け、国会で追及する野党や報道への批判を繰り返した。国会の参考人招致には応じない考えを示した。用地は国が買い戻す見込み。

 口を真一文字に結んだ籠池理事長は、200人以上の報道陣に対する前に、日の丸国旗に向かい一礼。胸元には保守系団体「日本会議」のメンバーであることを示すバッジ。着席すると、小学校設立の経緯、府の現地調査への不満を26分、話し続けて、質問を受け付けた。