大阪市の学校法人「森友学園」の籠池泰典氏は23日、衆参両院で行われた証人喚問で、小学校建設を計画した国有地の取得に絡み、安倍晋三首相の昭恵夫人付きだった政府職員が、財務省に問い合わせていたと暴露した。

 立正大・西田公昭教授(社会心理学)の話 籠池氏は批判に強く、慣れている感じを受けた。国会でなくとも普通なら計4時間の質問攻めにあえば参ってしまうものだが、非常に落ち着いて、慎重に受け答えをしていた。崩れなかった。

 崇拝していた安倍首相から「切り捨てられた」と感じている籠池氏に失うものはなく、強い気持ちで臨んだこともうかがえた。うそを言えば罪になる場で、うそを貫くのは覚悟をしていたとしても、とてもきついものだ。人間の中で一番ごまかしが利く「表情」だけで判断はできないが、証言はある程度の信ぴょう性を感じさせるものだった。

 夜に昭恵夫人がコメントを出したのは、その必要があると思ったからだろう。真実は分からないが、それだけ「喚問での証言」は重いということだ。