蓮舫代表のおひざ元、東京で続く民進党の「離党ドミノ」が、ついに国会議員にも波及した。

 民進党の保守派論客で知られ、防衛副大臣を務めた民進党の長島昭久衆院議員(55=衆院比例東京ブロック)は7日夜、自身のツイッターで、同党を離党する意向を固めたことを表明した。同夜、緊急の後援会総会を開き、支援者にも伝えたとしている。

 党が進める野党共闘を理由に挙げており、「真の保守政治を追及してきた私にとり、価値観の大きく異なる共産党との選挙共闘路線は譲れぬ一線を越えることを意味し、国民の理解も得られないと考えた結果」としている。党勢拡大が進まないことも影響しているとみられ、10日に会見を開き、正式に表明する。

 長島氏が東京選出の国会議員であることが、今回の「離党劇」の肝だ。民進党都連幹事長を務める長島氏はこれに先立ち、辞表届を提出。今年7月の東京都議選を前に、党の公認候補予定者の離党が相次いでいることへの、責任をとったとされる。

 都議選の同党公認候補予定者は当初36人だったが、7人が離党を表明。長島氏の元秘書も含まれる。4人は、小池百合子都知事が事実上率いる「都民ファーストの会」の公認を得て、都議選への出馬を予定。雪崩を打ったように「小池新党」との連携に流れている。

 長島氏も、当面は無所属で活動しながら、将来的には小池氏との連携を模索する意向とみられる。同党内の、小池氏との連携を探る動きが、国政にまで拡大した形。ただ、小池氏は今年2月の会見で、都議選での民進党全体との連携について「まったく考えていない」と否定した。

 東京が地元の蓮舫氏にとっては、「離党ドミノ」を食い止められないことへの批判が党内で拡大する可能性もある。