米国カリフォルニア大学の研究によると、カレーのスパイスと、「オメガ3」(不飽和脂肪酸)のDHA(ドコサヘキサエン酸)には、神経細胞や神経線維の損傷を修復する力があるという。スパイスの中でも、ターメリックに含まれる「クルクミン」が効いているようである。

・オメガ3はヒラメキ脳を作ってくれる

 「オメガ3」は、青光りする魚の脂が代表である。今やブームにもなっている。日本で使われている主な油は「オメガ6」で、血液をベトベトにしてしまうが、亜麻仁オイルやえごまオイルは「オメガ3」で、血液をサラサラにしてくれる。おっさん病対策にも良いのだが、厳しいビジネスの世界で働く人たちのヒラメキ脳をつくるのにも役に立つのだ。

・発酵食品でうつを予防

 キムチやサワークラフト、漬物のビフィズス菌、乳酸菌が不安やうつを改善する可能性があると、米国のミズーリ大学が発表している。英国のオックスフォード大学の研究では、多種多様、多産地の発酵菌を取った方が、免疫力が上がるとのこと。先週に水戸納豆を食べたら、今週は、僕が街づくりの応援を始める北海道本別町(ほんべつちょう)の納豆を食べる。産地を変えると、納豆菌もちょっと変わるのだ。

・カレーで認知症予防

 「クルクミン」はアルツハイマーの予防に役立つと発表しているのは、スウェーデンのリンショーピング大学だ。前立腺がんの進行を抑制する作用があると発表している大学もある。

 ランチに何を食べようかと迷った時は、必ずカレーの店に入る。僕は無類のカレー好き。福神漬けも食べるようにしている。北海道に行ったときは、みそラーメンではなく、スープカレーを食べるように心掛けている。

 ◆鎌田實(かまた・みのる)1948年(昭23)6月28日生まれ、東京都出身。東京医科歯科大医学部卒。長野・諏訪中央病院院長で「健康づくり運動」を実践。脳卒中死亡率の高かった長野県の長寿日本一に貢献。04年からイラク支援を始め、小児病院へ薬を届けたり北部の難民キャンプ診察も続けてきた。文化放送「日曜日はがんばらない」(毎週日曜午前10時)出演。