2020年東京五輪・パラリンピックの大会機運醸成のため、1964年東京五輪時に流行した「東京五輪音頭」を現代風にアレンジする取り組みで、「新東京五輪音頭」の歌手に加山雄三(80)、石川さゆり(59)が選ばれたことが23日、分かった。

 「東京五輪音頭」は63年6月に発表され、故三波春夫さん、故坂本九さん、橋幸夫ら10組の歌手が歌唱した。中でも三波さんは約250万枚を売り上げる大ヒットで、東京五輪の顔の1つとなった。

 大会組織委員会は今夏の夏祭りシーズン向けて音頭復活を模索してきた。元祖には「あの日ローマでながめた月が」と60年ローマ大会を指す歌詞があるため「20年版」では曲調だけでなく歌詞もリニューアルする予定。組織委はこれまで大会エンブレムをあしらった法被や浴衣を発売。全国で行われる夏祭りや盆踊りで「新東京五輪音頭」とともに機運を高める狙いだ。

 加山は中学時代から64年、20年大会でセーリング会場となる神奈川・江の島でボートやヨットに親しんだ。15年末には日本セーリング連盟応援団長にも就任し、五輪競技に明るい。

 石川は今年デビュー45周年を迎えた日本を代表する女性演歌歌手。自身のブログでは五輪関連の書き込みをするなど、スポーツ好きだ。他にも歌手が選ばれる可能性もある。今日24日で20年東京五輪開幕まで丸3年。「ニッポンの夏祭り」で盛り上がりの輪を広げていく。