安倍晋三首相は24日の衆院予算委員会閉会中審議で、今月1日の東京都議選応援で、自身に批判的なヤジを飛ばした聴衆を「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と発言し、大きな批判を受けていることに関し、「私の不徳の致すところだ」と述べた。民進党の今井雅人議員の質問に答えた。

 首相は、「たくさんの方に街頭に集まっていただいたが、大きなヤジをする人々がいることで、私の声が届かなくなる。選挙演説を妨害するようなことに、負けるわけにいかないと申した」と、経緯を説明した。

 その上で「この発言は、私を批判する人を排除したり、(批判的な人に)目を向けないということではない。そうとらえられたのは不徳の致すところで、大変残念だ」と主張。「今後も、政治家として真摯(しんし)に考えを伝え、多くの方に耳を傾けていただき、賛同してもらえるように努力をしたい」と述べた。

 また「総理として、すべての国民に向かって政治をするというのは、ご指摘の通りだ」と述べ、「批判にも耳を傾けながら政治を行いたい」と主張した。

 1日に東京・秋葉原で行われた自民党の都議選街頭演説では、首相に対し、「安倍辞めろ」「帰れ」などの激しいヤジが飛んだ。