元政策秘書の男性に「ハゲー」などの暴言を浴びせ、暴行を加えたなどと週刊新潮6月22日号で報じられ、自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42=埼玉4区)が18日、地元の埼玉県新座市内で報道後の初会見を開き、次期衆院選への出馬の意向を事実上、表明した。会見前の支持者への説明会でも「無所属で大変な選挙だが、出たい」と表明したという。柔らかな印象の新眉毛メークで会見し、か細い声で話したが、週刊新潮からの質問には声色が変わる場面もあった。

 メークを一新した新眉毛の“新真由子”が、出直し出馬を事実上表明した。疑惑報道以来、初の会見に豊田氏は黒いスーツと白いブラウス姿で登場。強い印象を与えていた眉は若干細く、やわらかな雰囲気に。何度も深々とお辞儀を繰り返し、改めて議員辞職を否定。「議員を続けたいということは、選挙で受からなければ続けられない。状況が整えば選挙に出させていただきたい」と話した。

 会見前の支持者への説明会には、後援会幹部ら50人が参加。今後も豊田氏を応援する声が上がった。後援会幹部によると、豊田氏から「無所属で大変な選挙になると思うが頑張りたい」と表明があったという。

 埼玉県警が傷害容疑を視野に捜査している暴行疑惑については「捜査中のため詳細は申し上げられない」とした。「政治家を続ける上での資質の一線を越えていない認識か」と問われると「禁錮以上の刑になると被選挙権がなくなる。そこが1つの法律的な『一線』ですが、自分が禁錮以上の刑に処せられるとは考えていない」として、「一線越え」は否定した。

 埼玉4区を巡っては先月25日、自民党の赤枝恒雄衆院議員(比例東京)が出馬の意向を表明しているが、埼玉4区支部長の後任は未定。自民党が公認候補を立てた場合の対応を問われると「無所属でひたむきに頑張る」と話した。「このハゲ」発言については「夫もそういうところがありまして、そういう夫が大好き」とし、人を見下したり、差別しているとの批判は当たらないとした。

 会見は約1時間半にわたって行われ、豊田氏は終始起立したまま質疑に応じた。「耳鳴りがする」としゃがみ込むこともあったが、スタッフから会見を打ち切るか問われても、「大丈夫」と答え続ける姿勢は貫いた。ただ、週刊新潮の記者から「うそをついたのか」と問われると、強い口調で反論するシーンもみられた。【清水優】