元政策秘書の男性への暴言や暴行報道で、自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42=埼玉4区)が20日、報道から約3カ月ぶりに国会に姿を見せた。年金支給漏れ問題をめぐる衆院厚生労働委員会の閉会中審査が始まった午前9時より少し遅れて濃紺のスーツで委員会室に入り、野党席に座った。

 午後0時40分すぎに委員会が終わると、バッグと紙袋を両手に持ち、衛視にガードされたまま、議員会館の事務所に入った。「お話をうかがえないか」「後援会長がもう協力できないと言っているのをどう思うか」など、複数の質問が飛んだが無言だった。

 事務所前には10人ほどの報道陣が豊田氏の対応を待ったが、豊田氏は5時間以上にわたり、事務所にこもったままだった。この間、衛視2~6人が、事務所前で警戒を続けた。午後6時になり、豊田氏は衛視4人に付き添われて事務所を出たが、「次期衆院選出馬の意向は変わらないか」との質問にも無言。エレベーターで記者に一礼だけして、議員会館を後にした。

 豊田氏は18日の会見で、「これからは事務所と私でなるべく(取材)対応するので、一般支援者への取材はできるかぎり控えていただきたい」と話していた。暴言、暴行疑惑の渦中でも委員会に出席するなど、議員の職責を果たす姿勢は見せたが、この日の報道陣からの問いかけには一切、答えることはなかった。