東京都の小池百合子知事は12日、豊洲市場に移転した後の築地市場の跡地再開発を議論する検討会議の初会合を、都庁で開いた。豊洲移転&築地再開発は、小池氏が東京都議選直前に発表。築地再開発の具体案は、同会議の議論を経て決まる。

 築地再開発検討会議の初会合は公開で行われたが、委員への取材は禁止。閉会後も委員と報道陣は時間差での退室となり、接触を避ける形となった。ある委員は庁舎外でも「取材はNGと言われている」と拒否した。同会議の設置要項には、同じく民間委員で構成された「市場問題プロジェクトチーム」にはない、「守秘義務」事項が記されている。

 会議は9人の委員が再開発への考えを述べた。シャネル株式会社のリシャール・コラス社長は「人が住める低い建物で、段々畑のようなアパートがあり、築地の魚文化もあるようなもの」などと提案。来年5月までに7回の会議で検討し、18年度内をめどに都が再開発のコンセプトを決める。