自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長が14日午後、神奈川県藤沢市のJR藤沢駅前で応援演説を行った。自身の地元・横須賀市に近いこともあり、小雨が降る中、党発表で約3000人が集まった。進次郎氏は到着するなり「傘もささないで聞いている人も多い。僕らもやめましょう」と提案。関係者らが傘を閉じると、観衆からは大きな拍手が起こった。

 演説ではまず、「本当はこんな話はしたくない」と断りを入れた上で、民進出身議員らが選挙後に再結集する動きがあることを批判。「野党(民進党)は、自分たちで党を無くす決断をして、希望の党、立憲民主党、無所属に分裂した。それが『選挙が終わったら1つに戻ろう』と言っている。酷すぎる」と語気を強めた。

 自身が取り組むべき最大の課題として「人口減少」を挙げた。今後、日本の人口は増えないと断言し「(人口が)減る中で、どう次の時代につなげていくか。社会全体で子どもやその家族を支える国づくりを計画している」と主張。計画の1つとして、政府の国家戦略特区制度についても言及した。

 同制度は、加計学園の獣医学部新設の問題で注目を集め、批判も受けている。しかし進次郎氏は「藤沢市では特区を利用した『農家レストラン』の計画が進んでいる」と紹介。その上で「時代が変わって人口が減っても、人は食べないと生きていけない。食の世界と社会保障をしっかりと結びつけなければならない」と話し、同制度の必要性を訴えた。