希望の党の小池百合子代表が19日、都庁で会見し、離党をほのめかしている候補者がいることについて聞かれ「それは勘違い。メディアの捉え方だ」と反論した。街頭演説やネット上で離党を示唆する候補者が相次いでいる。

 福岡5区で希望から立候補している楠田大蔵氏は17日、自身のフェイスブックに「離党も辞さない覚悟」と書き込んだ。小池氏が福岡・天神で街頭演説を行った際、選挙カーには上れず、群衆の中で代表の演説を聴いたとし、それについて「再排除」だと苦言を呈していた。他の選挙区でも同様の発言が相次いでいる。

 小池氏は「今みんな必死に戦って、やっぱり勝ち抜いていきたいという中でのご発言だと思う」と、候補者の戦略との認識を示した。

 劣勢が伝えられる中、公示前勢力の57議席を下回った場合、党代表を引責辞任するかとの問いに「まだそのことについては早すぎる。今は勝ち抜く努力を重ねているところ」と結論を先送りにした。重ねて「(敗北した場合)党代表は続けられるか」と聞かれると「はい。党代表でございます」と、かみ合わない発言をし、厳しい追及に焦りが見えた。

 「リベラル排除発言」が劣勢の理由ではと聞かれると「言葉がきつかったかもしれないが、傷つけるつもりは全くない。一方で、政党は理念、綱領、政策が一致することが必要。そこの言葉だけ切り取られても真意は伝わっていない」と反論した。

 小池氏は立憲民主党の政治理念を「左」と評価していることについて「立憲自身は右でも左でもないと言っているが、小池氏から見て真ん中には見えないのか」と突っ込まれた。それについて「私どもは保守であり改革。それこそ真ん中を行っている」と、自分らこそが中道だと主張した。