自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は21日、小池氏のかつての地盤で「打倒百合子」の象徴となる東京10区の東京都中野区、練馬区、豊島区に計約3時間張り付き、自民党公認候補への支持を訴えた。

 早朝から山形県で遊説後、飛行機で帰京したが、飛行機の出発が遅れ、最初の会場への到着が大幅に遅れた。それでもJR中野駅前には2000人の聴衆が帰らずに待機。進次郎氏は到着後、遅刻を陳謝した上で、「希望の党」が公約に掲げた「満員電車ゼロ」に触れ、「秋田県に行った時、『希望の党のパンフレットを見たが、満員電車を見たことがない』と言われた。秋田はアベノミクスどころか、バブルの実感すらないとも聞いた」と述べた。

 その上で「都会のことだけ、地方のことだけを考えていたら、国づくりを誤る」と皮肉を交えて批判。「今回、全国を70カ所回る中、真の豊かさとは何か、自民党が目指す政治とは何か、深く考える機会になった。自民党は、自分たちの声を分かってくれる政党だと、思ってもらえる党にしたい。野党の状況に関係なく応援してもらえる、真の国民政党の自民党をつくりたい」と訴えた。

 中野駅前で演説を終えると、党の選挙カー「あさかぜ」の最後尾に立ち、走りながら選挙区内を細かく移動する「引っぱり」という選挙手法を採用。道行く人に「期日前投票行きました?」と声をかけ、ライブ感あふれる方法で支持を訴えた。

 その後、西武線の練馬駅に着くと、昨年夏の東京都知事選で小池百合子知事が街頭演説した時を上回る、数千人規模の聴衆が集結。進次郎氏の乗った選挙カーに聴衆が殺到し、警官が「信号が変わります」と声を張り上げ、交通整理に当たる場面もみられた。