トランプ米大統領の長女で、2日から来日しているイバンカ・トランプ大統領補佐官(36)が3日、都内のホテルで開かれた政府主催の国際女性会議(WAW!)に出席した。ビジネスウーマンであり母親でもある自身の経験を踏まえ、女性の社会進出や働き方について約10分間、講演した。

 来日時は水色のコートに黒いパンツとシックな装いだったイバンカさん。この日は一転、鮮やかなピンク色のツーピースだった。180センチの長身でモデル出身らしく、ミニ丈のスカートからは長い脚がすらりとのぞき、会場内の女性たちのため息を誘った。

 イバンカさんは、今回が初めての来日であることに触れ「やさしくもてなしていただき、ありがとうございます」と、まず謝意を表明。日本に対する印象として、成田空港に到着後、都心に向かう際に通った高速道路の素晴らしさに触れたほか、この日朝、目にした皇居の姿に「畏敬の念を覚えた」と話した。

 イバンカさんは自身のブランドを立ち上げるなど、起業家としての顔もあるが「父親の大統領選挙が終わった後、私はビジネス界を去った。女性のエンパワーメント(能力開花)を進めるために、政府の仕事に就きました」と説明。「家庭に入る女性も、もちろん尊敬しているが、世の中の女性のすべてに、家庭の外で働ける選択肢が与えられなければならない。女性が、よりよい未来をつくるからだ」と訴えた。

 実の娘とはいえ、あのトランプ氏が全幅の信頼を置く有能なビジネスウーマンでも知られるイバンカ氏だが、私生活では3人の子どもの母親。「私自身も、仕事と母親としてのバランスを取ろうとしている。(一般社会で)そろそろ、女性が昇進が遅れることなく母親でいることができるような、革新的な方法を見つけるべきだ」と、毅然(きぜん)とした口調で呼び掛けた。

 日本の女性実業家の先駆けである篠原欣子(よしこ)氏の名を挙げて、功績をたたえる場面もあった。