第196通常国会が22日、召集され、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(36)は、報道陣のぶら下がり取材に応じた。

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 -通常国会で、国会改革を前進させたいか

 進次郎氏 前進を見たいですね。世界は待ってくれない。補正予算、一般予算の審議が始まるが、質問がなくても(首相や閣僚が)ずっと座っている。その姿は必要ですか。私が国民の立場からすると、7時間質問もないのに大臣のいすに座るより、所管の仕事をやってほしい。政治家は使うものだと思うので、国民も政治家を使ってほしい。その使い方として、質問がない中で7時間座り続けていることが、国民が望む政治家の使い方ですかね。7時間あれば、視察や政策立案の議論をすることを望みたい。考えていきたい。

 毎年見ている、すべての大臣の出席は何の意味があるのか。永田町で当たり前と思われている景色は、全然当たり前ではないと思う。1つの業界にいると、世の中の常識や合理性からかけ離れたことが、合理的にみえてしまう。このことを着実に変えていきたい。

 最近思うのは、日本相撲協会。あの組織が、その最たるものだと思いますよ。その業界にいると、常識からかけ離れていても、だれも疑問を差し挟まなくなる。私が最近思っているのは、行司の問題。初めて知ったんですが、(各相撲)部屋付きなんですよ。おかしくないですか。

 野球で例えれば、主審が巨人やベイスターズ、カープ付きだったら、きわどいボールの判断が、(所属球団に)有利に働くでしょう?…と(本当は違うが)そう思わせてしまうあり方って、よくないじゃないですか。この疑問を疑問と思わないのが、その世界なんでしょうね。行司は審判、アンパイアなのですから、協会付きなのではないですか。

 -今年のテーマを「脱皮」としている。国会改革も、現状からの「脱皮」ということか

 進次郎氏 「脱皮」は個人の目標。今までうまくいっていることを続けていても、成長の限界は必ずやってくる。変えていくべきは変えていかないといけない。イチロー選手が、毎年200本安打を打っても、毎年フォームを変えているように、その気持ちを忘れてはいけない。国会改革も、日本の国会の当たり前の景色からの、脱皮です。すごく大事なテーマだと思う。

 国会が変われば、政治が変わるし、政治が変われば日本も変わる。塩野七生さんは「魚が頭から腐るように、その国が滅びる時も、政治から腐る」と。だから、国民の皆さんは政治に常に関心を持ってみていただくことが大事で、その政治をよりよいあり方に向けていくには、その政治の意思決定の場、国権の最高機関が国会だから、国会のあり方は、すべてに影響する。ものすごく大事なテーマだと思います。これから予算審議を含め、すべての大臣が質問がないのに座り続けている現場を見ながら、問題意識をさらに高めたい。国民の皆さんにも、同じように考えていただくために、マスコミの皆さんにも、国民の方に意見を聴いて欲しい。