東京・銀座にある中央区立泰明(たいめい)小学校が、4月入学の新1年生分からイタリアの高級ブランド「アルマーニ」デザインの標準服の導入を決め、保護者らから苦情が寄せられている問題で、同校の和田利次校長が9日、都内で記者会見を開いた。

 会見の主な一問一答は、以下の通り。

 -アルマーニとの交渉は、校長が1人でやっていたのか?

 和田校長 私が1人でやっていた。知り合いがアルマーニの方を紹介してくれた。

 -交渉の期間は? その期間中に、保護者などに説明や報告はできなかったのか?

 和田校長 交渉は2年くらいかかった。その中で、アルマーニ様から「はっきりと決まっていない話は、外に出さないでくれ」というお話があった。

 -価格の上限など、条件を出さずに交渉して発注している。手順が違うのでは?

 和田校長 非常識な判断をしたとは思っていない。

 -泰明小に入学する児童は、裕福な子も多いだろうが、このくらいの値段なら負担できるという認識だったのか?

 和田校長 各家庭の事情までは把握していない。9万円という値段には驚かれると思うが、本校に通う児童のご家庭なら、ここまでは出せるんじゃないかと思っている。

 -金額を補てんするような制度はあるのか

 和田校長 入学準備金制度、就学援助、といった制度がある。

 -標準服を新しくするにあたって、他の公立校の値段など検討材料はあったのか?

 和田校長 中央区の中で、比較的に高いと言われているところは調査した。その中で最も高かったのは、4万円くらい。

 -そもそも標準服は、貧富の差を出さないためのもので、アルマーニは適していないのでは?

 和田校長 適している。

 -交渉の段階で、原価などについての話はしたか?

 和田校長 金銭的なことは一切聞いていない。

 -白紙撤回した方がいいのではないか?

 和田校長 学校長として、これをやっていくというのは変わらない。