麻生太郎財務相が19日の衆院予算委員会で、16日に国税庁前で行われた佐川宣寿国税庁長官に対する抗議デモに関連し、立憲民主党が「指導」したとの認識を示し、同党議員に事実と異なると指摘されて、答弁を訂正するひと幕があった。

 麻生氏は「御党(立憲民主党)の指導で街宣車が財務省の前に来たことは、私どもも承知している」と指摘。これに対し、立民の議員は、市民団体の主催であるとして抗議。当日、野党5党の議員の1人として演説カーの上でマイクを握った、同党の川内博史議員も「立憲民主党は参加したが、(活動を)指導はしていない」と反論し、答弁の撤回を求めた。

 麻生氏は「街宣車まで持っている市民団体というのは珍しい。少々、普通じゃないとは思った」などと述べたが、「(立憲民主党が)主導していないと言うなら、訂正させていただく」と述べ、訂正に応じた。

 16日の抗議デモには、国税庁前に約1000人が集まった。主催者の市民団体代表が演説したほか、立民のほか、民進党、希望の党、自由党、社民党、共産党の野党6党の議員が演説カーにのぼり、佐川氏や政府を批判した。