「私、学生結婚しているんですよ」。

 東京都の小池百合子知事は20日、「結婚」をテーマに都庁で開いた都民と語らう会に出席し、19歳の女子大生からの質問に答える形で、自身の結婚観の変化を語った。「学生のころ一応結婚生活はやりましたが、残念だが別れた。人生の後半は仕事に没頭したままで、今もその最中です」と述べ、「女性として家庭を持ちたいと思ったが、仕事も楽しかった。ふと考えると、女性はやはり家族や子供がいることが幸せと思うことがある」と漏らした。

 その上で「女性が働いて子育てができる社会にするため、今いろんなことをしている。家庭も仕事もあれもこれもと求めるのは、他の国ではぜいたくなことではない。そのエネルギーは自分にも社会にも生かせる」と述べ、女性の生き方改革を進める考えを示した。

 小池氏は今月4日の会見で、2020年東京五輪・パラリンピックの観戦に絡めた「結婚応援動画」を製作したことを発表。約3000万円をかけたとされ、批判も出ているが、この日の会合でも小池氏は、都による「婚活イベント」を次々に紹介。「結婚するかしないかは人生の選択。都が押しつけているわけではないが、ちょっとした後押しはしていきたい」と訴え、「どんな後押しが必要かを教えてほしい」と、参加者に呼び掛けた。

 一方で、男子高校生(16)からの質問では、「結婚支援のイベントがあることを初めて知った」と、発信不足を指摘される場面も。小池氏は「ホームページを都民にニーズに応えられるよう、努力している」と理解を求めた。

 昨年、都庁展望室で行い、14組のカップルが誕生したという「婚活パーティー」の様子の映像も披露。結婚願望が強いというゲストのタレント、クロちゃんが「えーーー」と驚くと、「クロちゃん、次にやる時はお呼びしますよ」と、水を向ける場面もあった。