オウム真理教が地下鉄にサリンをまき、13人が死亡、6000人以上が重軽傷を負った1995年の地下鉄サリン事件から20日で23年となるのを前に、同事件被害者の会などが17日、都内で集会を行った。

 地下鉄サリン事件で被害に遭い、今も寝たきりの状態が続く浅川幸子さん(54)の兄浅川一雄さん(58)も集会に参加した。1月の刑事裁判終結に触れ「妹は(被害者参加制度を利用して)裁判に出ることもできなかった。今も被害者は置いてきぼりだと思った」と話した。死刑囚移送など執行に向けた動きが進むが「被害者は命の大切さを知っている。多くの命を奪った事件の片棒を担ぐような気がして、執行時期については話したくない」と、複雑な心境も明かした。