「それは、いくら何でも!」

 森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題集中審議が行われた19日の参院予算委員会で、ふだんは淡々と答弁する財務省の太田充理財局長が、自民党議員の質問に悲痛な声で反論するシーンがあった。

 自民党の和田政宗議員が、太田氏がかつて民主党政権時代、野田佳彦首相の秘書官を務めていたことを引き合いに「財務省は(消費税)増税派だ。(安倍首相は消費税増税を2度見送ったため)アベノミクスをつぶし、安倍政権をおとしめるつもりがあるから、意図的な答弁をしているのか」などと、指摘した。

 これに対し、太田理財局長は、「私たちは一生懸命政府に仕えている。それ(そういう質問)をやられると…、それはいくら何でも…、いくら何でも、ご容赦ください!」と反論。消費増税とは無関係であることを訴えた。

 太田氏は野田氏の総理秘書官、野党ヒアリングで連日追及されていた富山一成・理財局次長も、民主党政権の財務相秘書官を務めていた経験がある。今月13日の野党ヒアリングでは、富山氏に「民主党政権の大臣秘書官だった人を並べ、あなた方が(安倍政権の)防波堤にされているのはおかしい」と、野党から同情のような指摘が出ていた。