捜査員から「タックル魔」と呼ばれていた連続強制わいせつ事件の容疑者が逮捕された。大阪府警捜査1課は23日までに、女性の背後から下半身に抱きつき、尻に顔をうずめる行為を繰り返したとして、強制わいせつなどの疑いで大阪市大正区の無職井若修身容疑者(51)を逮捕、追送検し、捜査を終結した。

 井若容疑者は16年2月から昨年11月、大阪市内の路上などで女性7人の背後から下半身に抱きつき、尻に顔を押し付けたとして、7件の強制わいせつ容疑で逮捕された。井若容疑者は「尻が女性の体で一番好きで、顔を押し付けて柔らかさを感じたかった」と話しているという。

 同課によると、井若容疑者はこの他にも、マンション敷地内に入った邸宅侵入容疑と他の女性の部屋に忍び込んだ住居侵入容疑の5件の事件でも逮捕、追送検されている。いずれも、薄着の女性や、女性の寝顔、寝間着がはだけた様子を見るのが目的だったという。

 井若容疑者は01年、大阪市内で12人の女性宅に侵入、乱暴や窃盗を繰り返したとして強姦(ごうかん)致傷罪などに問われ、懲役16年の実刑判決を受けた。捜査関係者は「再び長期懲役になるのが嫌で強制性交は避け、顔を押し付けたり、寝顔を盗み見る行為を繰り返していたのではないか」とみている。