新潟県の米山隆一知事(50)は18日夕方、緊急会見を行い、辞職を表明した。19日に発売される週刊誌「週刊文春」が、出会い系サイト「ハッピーメール」を通じて知り合った女子大生との「援助交際疑惑」を報じることを受けた。

 米山氏は会見で週刊誌報道を認め、女性に金銭を渡していたことについて「歓心を買おうと思って、より好きになってもらおうと思った」と述べた。「援助交際」との報道には「交際と思っていた。ただ、そう取られる可能性があり、けじめをつけないといけない」と辞任理由を語った。

 出会い系サイトを通じて女性と知り合い、金銭授受を行った経緯は「お付き合いする人に恵まれない中、それを探すためだった。気を引くため金銭授受をした」などと説明した。

 金額について記者から「3万円か」と問われると「その程度」と認めた。知事就任後に4万円に増額された理由を問われると「(女性が)タクシーなどを使われるので、その分を増やした」と語った。「知事就任後は税金という罪悪感はなかったか」と聞かれると「それは少し論点が違うと思う」と反論した。

 米山氏は1967年(昭42)9月8日、魚沼市生まれ。92年に東大医学部を卒業し、医師免許を取得。同年に同大大学院経済学系研究科、96年に同大大学院医学系研究科に入学し、それぞれ単位取得退学。99年から独立行政法人放射線医学総合研究所で勤務し、ハーバード大学付属マサチューセッツ総合病院研究員などを経て、03年に医学博士号取得。97年には司法試験にも合格した。05年の衆院選で新潟5区から立候補するも落選。以降、09年、12年の衆院選、13年の参院選でも落選を経験し、16年10月の新潟県知事選挙で初当選した。