高槻市立冠小学校では、大阪府で18日午前に起きた震度6弱の地震を受け、夜遅くまで臨時の給水作業が行われた。給水は午後4時半ごろから開始し、午後10時半を過ぎた段階でも近隣住民らが列をつくっていた。同小は避難所でもある。

 小学校近くに住む窪田佳世子さん(44)は、地域の放送で給水があることを知り、足を運んだ。「断水が続いているので本当にありがたい」。近くのホームセンターなどでは水を入れる容器も全て売り切れで、市から配布されたものを使用した。

 現状で困っていることを尋ねると、「コンビニやスーパーは空っぽで、食べ物がない。いつまでこの状態が続くのか」と不安そうな表情を浮かべた。大学受験を控える高3の娘は明日、通常通り授業が行われるが、「学校の食堂は使えないので弁当を持参させて下さい」と連絡が来たという。「どうやってお弁当を作ればいいのか。余震も怖いが、とにかく早く状況が改善されてほしい」と訴えた。

 会社員の若林哲哉さん(33)は、妻と7歳の息子と小学校を訪れた。地震当時はバイクで出勤中。信号で停止中に強い縦揺れを感じた。仕事は夕方までで切り上げ、早めに帰宅した。「家族にケガが無くてよかったが、息子はこんな経験(大きな地震)は始めて。今も怖がっている。明日、明後日どうなるか心配」と話した。

 同小の避難所を担当している高槻市の職員、竹中弘一さん(59)によると、水は大阪市からの配給で、市民への給水が始まった午後4時半ごろから約6時間、一度も列が途切れることはなかったという。「高槻市は断水の影響でとにかく水が足りていない」。ガスが使えない家庭が多いため、ガスこんろやガスボンベの配給が無いのかという問い合わせも多いという。