受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の審議が行われた今月15日の衆院厚生労働委員会で、参考人として意見を述べたがん患者に対し、「いいかげんにしろ」と心ないやじを飛ばした自民党の穴見陽一衆院議員(48=大分1区)が、今日26日に都内で予定していた「励ます会」を、急きょ延期したことが25日、分かった。

 21日にこの問題が発覚して以降、やじ発言への批判が日に日に拡大していることを受けて、“自粛”したとみられる。関係者によると、問題発覚直後の先週末に、延期の判断が行われたという。

 穴見氏は問題発覚以降、“雲隠れ”状態が続いており、参考人に対する謝罪も、自身のSNSにコメントを掲載しただけだ。記者会見も開いていない。「おわび」と題されたコメントには、「参考人の方はもとより、ご関係の皆さまに不快な思いを与えたとすれば、心からの反省とともに深くおわび申し上げる次第でございます」と記す一方で、発言の経緯について、「喫煙者を必要以上に差別すべきではないという思いでつぶやいたもの」と主張。野党議員からは「言い訳だ」と、批判が出ている

 会見すら開かない対応に対しては、自民党内からも疑問の声が出ている。同党関係者は「パーティーも延期され、事務所スタッフはてんやわんやのようだ」と話した。

 穴見氏は、12年初当選の「安倍チルドレン」。不倫や失言など問題行動が引きも切らない自民党当選3回の「魔の3回生」の1人。