安倍晋三首相は25日の参院予算委員会で、自民党の穴見陽一衆院議員が、衆院厚生労働委員会に参考人で出席したがん患者に「いいかげんにしろ」とやじを飛ばした問題について、「大変残念な発言だったと思う」と述べた。「がん患者の方が、自分のお気持ちを述べておられる。その姿勢に対し、寄り添った形で対応をしなければならない」と、いさめる場面もあった。

 国民民主党の伊藤孝恵氏の質問に答えた。

 首相は、「(穴見氏)本人が謝罪していると承知している」と述べたが、穴見氏は自身のSNSにコメントを掲載しただけで、会見すら開いていない。

 伊藤氏は「謝罪とは、SNSに言い訳をアップすることではない。命懸けでやっている方の声も聞こえない人に、立法作業をしてほしくない」と、問題発覚後、雲隠れ状態の穴見氏をあらためて批判した。