自由党の小沢一郎共同代表は29日、来月15日に開催する自身の政治塾で、小泉純一郎元首相の特別講演を行うことを明らかにした。

 両者は、小沢氏が自民党に所属していたころから派閥も異なり、小泉氏は小沢氏が属した旧竹下派に対抗して「YKK」を結成。また小沢氏は、野党党首として小泉政権と対峙(たいじ)しており、2人のタッグ結成は「まずあり得ない話」(政界関係者)。両者の“接近”は約30年ぶりで、原発政策がきっかけだ。脱原発を主張する小沢氏は、原発ゼロが持論の小泉氏について「考えが共有できる。小泉氏の講演は、塾生にも大変結構なこと。脱原発、原発ゼロを国策として推進しなければ」と述べた。小泉氏は今月の新潟県知事選で、自由党などが支援した野党候補を激励。仲介者を通じタッグが実現した。

 政界の大物2人はともに、安倍政権を批判。9月の自民党総裁選で安倍晋三首相の3選が有力視される中、独特の政局勘を持つ小泉&小沢コンビの動きを、自民党は警戒し始めた。