山口県周防大島町家房に母親と帰省し、12日から行方不明になっていた同県防府市の藤本理稀(よしき)ちゃん(2)が15日午前6時半ごろ、近くの山中で無事、発見された。搬送され入院したが、けがはなく、健康状態に問題はない。

 医師でジャーナリストの森田豊氏の話 72時間の壁という言葉があるが、人間が水分補給なしに生きられる時間が72時間。それ以降は生存率が急激に下がる。これは大人の話。子どもは体内の相対的な水分量は多いですが、大人と比べて絶対的な水分量が少ないため脱水を起こしやすく、もっと短い時間で生存率が下がる。あと1日か2日遅ければ、非常に危険だった。

 大人は水分を取らなければという知識がありますが、子どもはない。ただ最高気温が33度を超える中で、いくら山の中の日陰とはいえ、水分をまったく取っていなければ生存は難しい。おそらく沢の水などを本能的に飲んでいたのでしょう。それでも塩分は含まれておらず、熱中症の恐れもあった。ギリギリのところだったといえます。