第100回全国高校野球選手権大会の決勝で、金足農(秋田)が大阪桐蔭(北大阪)に2-13で完敗し、初優勝はならなかった。

 金足農の準優勝を受け、元球児で、昨年8月まで自民党の農林部会長を務めた小泉進次郎筆頭副幹事長が21日、日刊スポーツの取材に応じた。

    ◆  ◆  ◆

 100回記念大会の決勝戦で両校とも100%の力を出し、勝った方も負けた方も100点の試合でした。大差がついても最後まで分からない、もしかしたらと思わせてくれた。今大会は大逆転劇の試合も多く、この空気がもたらされたのは、全出場校のおかげです。金足農の吉田君は最後の試合で力を出し切った。日本中が心からのお疲れさまを感じたはず。勝っても負けても「よしだ」と(笑い)。彼のストレートはバッターボックスで見ると、浮き上がるように感じると思う。それを打つ大阪桐蔭。投げも投げたり、打つも打ったり。100回大会決勝にふさわしい試合でした。

 大阪桐蔭には全国から選手が集まる。そんな学校しか甲子園で勝ち上がるチャンスがないのが現実で、選手は地元出身の農業高校が決勝に進む姿は、誰も思いつかなかったのでは。農林部会長の経験者としては、全国の農業高校選手権大会を甲子園で開いてほしい。ベンチ前に、それぞれの名産品が置いてあるとかね。

 戦前、日本が統治していた台湾から嘉義(かぎ)農林が甲子園に出ました。農業高校の準優勝は、同校以来87年ぶり。歴史のつながりを思い出させてくれた大会でもありました。(談)