優勝へのマジックナンバーを「1」としていたプロ野球広島カープは24日、マツダスタジアム(広島市南区)でのDeNAに敗れ、2位ヤクルトが勝ったため、優勝決定は25日以降に持ち越しとなった。

広島市内の繁華街ではカープファンから「まさかの展開…」とため息が漏れた。3連休最終日、旧広島市民球場時代の91年以来となる27年ぶりの地元胴上げを期待して、ファンは繁華街に繰り出した。

居酒屋「赤まる」(広島市中区)はカープファンで満席。店外に設置されたテレビの前にもファンがあふれ、試合を見守った。同店はファンのビールかけのために球団史上初の3連覇にかけて瓶ビール300本を用意。歓喜の瞬間に備えて室内の壁にはブルーシートを張っていた。

今季限りでの引退を表明している新井貴浩内野手(41)のファンという広島市の会社員藤原香織さん(40)は「新井さんの胴上げを見て、ビールかけをしたかった」と悔しがった。

岩国市から家族4人で来店した野原浩二さん(38)は「3連休中に決めてほしかったけど、地元での優勝は間違いない。夕食は家族と前祝いです」。同店では優勝決定の持ち越しが決まると、ファンらが「明日じゃけ!」と乾杯。きょう25日こそ、待ちに待った地元Vだ。【松浦隆司】