玉城デニー沖縄県知事は12日、衆院議員時代に所属した古巣・自由党の国会内にある控室を訪れ、小沢一郎共同代表ら衆参の全所属議員の祝福を受けた。

1カ月前の9月13日に告示された知事選に出馬し、国会議員は自動失職となった玉城氏だが、知事選では安倍政権が全面支援した候補に約8万票の差をつける大勝。県知事となって、故郷ならぬ、古巣に錦を飾る“凱旋(がいせん)”訪問となった。

玉城氏は衆院議員時代、小沢氏と行動をともにし、幹事長として小沢氏を支えた。出馬を決意して小沢氏に相談した際、「最後に決めるのは自分だ」と背中を押され、「ここまできたらやるしかないと思った」と、当時を振り返った。「腹をくくって仕事をして、もしいやなことがあったら、ここ(控室)に逃げ込んできます」と軽口をたたくと、森裕子参院議員は「だめよ」と、ピシャリ。木戸口英司議員が「男衆は優しく迎えますから」と、フォローする場面もあった。

小沢氏は「本当によかった。よかった。これからも頑張れ」と笑顔で知事選の労をねぎらい、約10分間の面会中も、「良かった」を繰り返した。

玉城氏に「パイレーツになった気持ちで、大海原にこぎだそうという気持ちだ。沖縄のビジョンは、日本ではなく世界。私たちの船出は始まったばかりです。代表、まだまだ引退できませんよ」と水を向けられるとさらに表情を崩し、満面の笑みで応えた。

これに先立ち、立憲民主党や国民民主党など野党各党にもあいさつ回りを行った。