2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎事務総長(75)が17日、都内の日本記者クラブで会見し、大会中に台風が連続した場合、競技日程を前倒しするシミュレーションを行ったと明かした。3日後に台風が来るとすれば、当該競技を2日後に急きょ前倒しする方法。今夏の気象条件で試した。

武藤氏は「天気予報の精度が上がり可能になった。チケットの払い戻しなども生じるかもしれないが、閉会式までに競技を行うことが大事だ」と述べた。

大地震が起き、東京都が救済対象となれば大会そのものを中止する。未実施競技のチケット代は全て払い戻しとなるが、そのために高額保険に入っていることも説明した。検討されているサマータイムの導入が困難になった場合、午前7時開始のマラソンについて、同6時以前への繰り上げも再検討する考えを示した。

大会ボランティアの応募人数については同日午前11時時点で約4万7000人、事前登録者は8万5000人に上ったと明かした。拘束時間が長い、酷暑での労働に報酬を払うべきなどと批判の声が相次いでいたが、9月26日の募集開始から約3週間で、事前登録者が募集人数の8万人を上回った。【三須一紀】