「ルールを破っているのは、安倍内閣だ。ルールを守れと言うなら安倍首相に言え!」

自由党の森裕子参院議員が、参院農林水産委員長の解任決議案の審議が行われた7日の参院本会議で、与党側の動議で制限された持ち時間15分を10分以上超えて趣旨説明を続け、演説を止めるように強く求める伊達忠一議長や、与党議員のヤジを聞き流しながら、たんかを切って反論した。

森氏は、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案や漁業法など、野党が反対した法案を次々とあげ、「本当は私も反対だと(自民党議員が)言ってくる。言ってきた人、いるでしょう。だったら、反対しなさいよ!」と激怒。「今までの自民党なら、こんな法案を出させるようなことはしなかった。どうしちゃったんだ、自民党」と、官邸にモノ申せな自民党への皮肉を、声を張り上げて訴えた。

これに対し、森氏の演説に、審議を仕切る伊達氏が次第にキレて、「降壇しなさい」「発言をやめなさい」と、たびたび叱責(しっせき)。対応を協議するために壇上に集まった与野党理事に、「止めさせて、(演台から)連れて行けっちゅうの」と、声を張り上げる場面もあった。衛視が森氏の“排除”に備えて壇上横の左右に待機。異例の物々しさとなった。