2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに関係する団体のトップで構成される調整会議が17日、都内で行われ、聖火台の設置場所を江東区にある「夢の大橋」の有明側にすることを承認した。

開閉会式で使用する式典用の聖火台は、主会場の新国立競技場(新宿区)に準備する。

臨海部には東京大会で初採用された目玉のアーバン(都市型)スポーツ会場が集中し、大会を象徴するエリアということを考慮した。青海会場ではスポーツクライミングと3人制バスケットボール。有明会場ではスケートボードとBMXフリースタイルが行われる。

景観、チケットを持たない人も見られる場所、国際放送センター、メインプレスセンターから近場という点も考慮した。来年2月までに国際オリンピック委員会(IOC)の承認を得る。

大会後の管理方法についても大枠が決まった。式典用聖火台は、64年東京五輪の聖火台も保管される新国立やその周辺でスポーツ庁と日本スポーツ振興センター(JSC)が管理する。都有地に設置される有明の聖火台は、東京都がそのままの場所か、関連する場所で管理する。大会後の具体的な保管場所や方法は今後、関係者間で協議する。

聖火台は2台とも同デザインである必要があり、現在、開閉会式の演出計画を検討している狂言師・野村萬斎のチームで検討中。相似であれば大きさは違っても構わないルールとなっている。制作費の費用負担も組織委、都、国で今後、協議する。

大会組織委員会の森喜朗会長は有明の設置場所について「先日、IOCの方々と足を運んだが、東京都にこんな良いところがあるのかと圧倒された。IOCにも理解されるのでは」と語った。大会後のレガシー計画については「東京の名物になってくれれば良い。上野の西郷さんのようになってくれれば」と、期待した。