札幌市豊平区で16日に発生した爆発事故で、倒壊した不動産店「アパマンショップ」の店舗従業員が、店内で使用済みの消臭剤のスプレー缶100本以上のガスを抜いた後、湯沸かし器をつけたため爆発したとみられることが17日、捜査関係者への取材で分かった。スプレー缶にはどんな危険があるのか。高圧ガス保安協会に聞いた。

◆高圧ガス保安協会・液化石油ガス部の築別菊之進審議役 ガスに関する法律は「高圧ガス保安法」と、「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律(液石法)」がある。どちらも工業用で、市販のスプレー缶やライターなどは適用除外となっており、事業者が100本の使用済みスプレー缶を所持しても法律違反には該当しない。

消臭スプレー缶なので脱臭されているだろうが、状況的には、使用済みカセットこんろ用ボンベ100本に穴を開けた部屋で火を付けるのと変わらない。スプレー缶には火気厳禁と表記することが定められている。本人が危険を認識していなかったのだろう。室内でやるべきことではない。扱い方を間違ったということ。