将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(16)が18日、関西将棋会館で行われた第77期順位戦C級1組で門倉啓太五段(31)を下し、無敗の7連勝とした。

これで前期から参加の順位戦は17連勝。同棋戦のデビュー以来の連勝記録で単独2位に浮上し、1位の中原誠16世名人(71=引退)の18連勝にあと1勝に迫った。通算成績は101勝18敗。

終盤の激しい攻め合いを制した藤井は「あまり経験のない形になった。序盤、中盤は確信を持って進めることができずに時間を使ってしまった」と反省し「常に不安定な形だった。最後まで際どかった。負けでもおかしくなかった」と振り返った。

12日に記録ずくめの史上最速の通算100勝を達成したばかり。100勝達成時の勝率8割4分8厘は、中原の8割2分6厘(100勝21敗)を上回った。この日は順位戦での中原の記録に肉薄した。順位戦でのデビュー以来の歴代1位のレジェンドの連勝記録まで1勝にも「記録は意識していません」と淡々と話した。

順位戦は最上位のA級からC級2組までの5クラスに分かれて戦い、A級の優勝者が名人挑戦者となる。1年1期で各組のリーグ戦10回戦を行い、成績によってそれぞれ上位2人が昇級する。「飛び級」はない。

藤井は残り3局をすべて勝てば、B級2組への昇級が見えてくる。大きな目標は、順位戦での2期連続一期抜けとなる。「ここから3局は1局1局が非常に重いものになる。次戦も気を引き締めていきたい」と意気込んだ。