会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)が20日(日本時間21日)、保釈を求め、日本の司法制度にはない逃亡防止のためのGPS機器の足首への装着を含め、「あらゆる条件」を受け入れると表明した。

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元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士の話 地裁は証拠隠滅の恐れを理由に棄却しているとみられ、弁護側が受け入れるとした条件では認めないだろう。今後も繰り返し保釈請求するだろうが、早くても6~7月ごろになるとみられる公判前整理手続きが終わるまでは難しいと思う。今回の声明は<1>何とか保釈してほしい、ここまで条件をのむのに保釈しないのは問題だというアピール<2>ゴーン被告の焦りの表れだ。ルノーはゴーン外しを進めている。このままでは四面楚歌(そか)のまま、消されていく、一刻も早く出て存在感を示したいという思いなのだろう。