今度は九十九里海岸にバンクシー出没か!? 千葉県九十九里町の漁港の防波護岸で23日までに、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品に似た絵が発見された。

漁港海側にあるコンクリート製の護岸壁にバンクシー作「少女と風船」に酷似した絵が描かれている。白と黒で表現された少女の背丈は約1メートルで、ハート形の赤い風船の構図はバンクシー作品とそっくりだ。

護岸を管理する県農林水産部の銚子漁港事務所は「報道機関などから問い合わせがあり、職員が現場に出向き、初めて絵の存在を確認した」と驚きを隠せない。23日、事務所には問い合わせの電話が殺到し、職員が対応に追われた。周辺住民やサーファーなどからの聞き取りでは2年ほど前から、すでに絵があったとみられている。

今月にはバンクシー作品に似たネズミの絵が、東京都港区にある金属製の防潮扉に描かれているのが見つかっており、東京都は金属板を取り外して保管している。管理用地課長の在田芳夫氏は「こちらはコンクリートの護岸壁なので…。今後の対応をどうするかは本庁漁港課と検討させていただきます」と、突然の騒動に困惑しきりだ。

バンクシーは英ロンドンを中心に活動する芸術家。世界各国で風刺画的なストリートアートをゲリラ的に描き、注目されている。「少女と風船」は昨年10月にロンドンのオークションで落札された直後、額に仕組まれたシュレッダーが作動。絵が細断されて大きな話題となった。