安倍晋三首相(64)が20日、大阪市内の笑いの殿堂「なんばグランド花月(NGK)」で、よしもと新喜劇にサプライズ出演した。

歴代首相で、NGKに出演したのは初めて。安倍首相は、吉本興業の大御所落語家、笑福亭仁鶴の名セリフ「四角い仁鶴をま~るく収める」も口にして、満席の客席をわかせた。

座長すっちー(47)や、ベテラン池乃めだか(75)ら、おなじみの新喜劇メンバーが、G20(20カ国・地域首脳会合)について「なんや?」。口々に言い合っていると、安倍首相が笑いの殿堂へ姿を見せた。

客席からは「本物?」と声が飛び交う中、手を振り歩を進めた安倍首相は「本物です。安倍晋三です」。めだかから「G20について説明してください」と促され、世界各国の首脳が諸問題について話し合うなどと説明。議題を解決していくという流れの中で、NHK「生活笑百科」での仁鶴の決めゼリフ「-ま~るく収める」を使い、笑わせた。

安倍首相はこの日、衆院大阪12区補欠選挙(21日投開票)の党公認候補を応援するため大阪入り。寝屋川市内などで街頭演説に臨み、6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会合の会場視察などの予定の合間を縫って、新喜劇へ出演した。

大阪府民、市民らに協力を求める意向もあり、客席に「皆さんには期間中、交通規制など、お願いすることもあると思います」と理解を求めた。

舞台では、終始、笑みがこぼれっぱなしで、すっちーが調子に乗って「SPさんがあちこち、鋭い目つきで見てるから耳に入らんかった。今度、家に行ってもいいですか」。めだか、清水けんじ(43)らから「アホ、家って、首相官邸やで」とたしなめられても、訪問をおねだり。

安倍首相も苦笑しながら「ぜひ、どうぞ」と答えてしまい、すると、すっちーは「(乳首ドリルのギャグ相方の)上半身裸の吉田裕も連れて行っていいですか」と、さらに悪のりしていた。